低圧電気取扱業務特別教育を受けてきたよって話
7月の上旬。平日の2日間を使って「低圧電気取扱特別教育」を受けてきました。
↑電気は結構危険なんだ。
電線に電気が通ってるかなんて見えないから怖い。
私にしては珍しく、平日受講です。
まぁ、お客さんところが開催している講習で、出席予定の人が出られなくなっちゃったので私が代わりに欠員補充という形で放り込まれた感じになります。
まぁいつかは取りに行かんとなぁ…と思っていたのでちょうど良かったのかもしれません。
しかも、お客さんは大企業の電気屋さん。
結構ミッチリ詰まった2日間でした。
でも金額はめっちゃ安かった。会社に払って貰うからどうでもいいけど。
↑テキストは建災防のやつ。
あれ?2日間もやるの?と思った人。
私も最初そう思いました。
この低圧電気取扱特別教育ですが、講習自体は様々な団体で開催されていますが、1日で終わってしまう講習が殆どです。
学科が7時間+実技が1時間で計8時間。
このパターンがほとんどで、これならば1日でおさまります。
ただし、この1日で終わる講習は「開閉器の操作の業務のみ」しか行う事ができません。
つまり、ブレーカーの操作しか出来ないんですね。出来る業務はかなり限定的です。
私が受けた講習は、
学科7時間+実技7時間の計14時間。
この時間数を受講すると「低圧の活線作業及び活線近接作業」も出来るようになります。
※活線作業とは、電圧のかかった状態で点検や補修したり分岐させたりする作業のこと。
活線作業なんて危なくてやらねぇよって人も中にはいるかもしれませんが、こればっかりは生涯やるかやらないかなんて分かりませんから。
でも、どうしても活線を補修したりとかは出てくるかもしれません。
外装がビニールで破れているところを絶縁テープで巻いて補修したりとか。
活線作業は社内規定で基本的にNGな会社も多いですが、止められない施設もあったり。
例えば…‥‥携帯電話の基地局とか?データセンターとか??研究所とか???
基本はやっぱり遮断してから施工しますが、仕方なくやる場合も多いらしいですよ。
昔よりは安全対策もしっかりしてから施工するようになったみたいなので事故は少なくなったらしいですが、やはり危ないですけどね。
活線作業をやるにしろやらないにしろ、2日コースを受けておいたほうが幅広い業務に就けるので無難です。
特に電気工事士の資格を持ってる人はね。
だってブレーカーの操作しか出来ない電気工事士なんてちょっとダサいでしょ?
意外とこの1日と2日の違いを、私の会社の人も知らない人が多くて、「2日間もミッチリやってくれるなんて流石デカイ電気屋さんだねぇ」なんて言ってたり。
やれる範囲が違うんですよ!
もうだいたい語ってしまったのですが、
まず、低圧電気取扱特別教育を受けると何が出来るようになるのか。
そもそものこの教育の立ち位置が、感電災害の防止というものを目的としています。
じゃあ電気工事士とか持っていれば要らないんじゃね?と思うかもしれませんが………
実は必要らしい。
まず、管轄している省庁が違います。
電気工事士は経済産業省、低圧電気取扱特別教育は厚生労働省の管轄。
これだけだと「なんだ、国のシステム上の問題だけかよ〜」と思うかもしれませんが、資格の目的が違います。
電気工事士の資格は、「電気工事の欠陥による災害の発生防止」を目的としています。つまり、作業する人の安全というのはあまり考慮していません。
だから、試験問題にも電気事故に関する項目もないでしょ?
低圧電気取扱特別教育の資格は、労働者の安全を守る為にあるものです。
上記にも書いたとおり「感電災害の防止」ってやつですな。
まず、電気室とかに設置されている盤の中にあるブレーカーの操作
↑こういうやつの操作ができるようになる。
充電部が露出している〜って文言ですが、上記の画像、金属の部分見えるでしょ。それです。触ったら一機死にます。
↑配管工、電気の危険性を知らず労災認定不可避
普通の家電とかのスイッチ。
例えば、扇風機のスイッチ入れるのに、充電部は露出していないですよね?
だから安全なんですよ。
でも、盤の中は危険です。電気が来てるところ露出しまくりです。
だから、危険=教育が必要という訳ですな。
労働安全衛生法で危険·有害作業は教育を受けてから行うように義務付けられています。
普通に家電を使っているぶんには、電気は危険だって意外とわからないものです。
そんな人がいきなりキュービクル?盤?余裕っしょって触って感電。
シャレにならんですね。
人は自分が思ってる以上に予想外の動きをしますし、物事を知らないです。
これは他人から見た私もそうですよ?
バカだなぁって思われてる事も多いと思います。
↑だから教育を受けて教わったりするんだよ。
私は2日コースでしたので、活線作業及び活線近接作業を行うことができます。
活線作業というのは、先程書いたとおり電気が通っている線です。
そこに分岐を設けたりして他にも電気が行くようにしたりとか。
これは電気工事士も持ってないと出来ませんが。
あとは、ブレーカーや配線を修理したりする時とか、仮設分電盤から電気を取り出したり、簡易な修繕程度であれば、この資格でだけで出来るそうです。
じゃあ、どんな職種で必要になってくるんでしょうか。
ブレーカーを操作したり、キュービクル内の点検や清掃を行ったりする人。
電気工事士や電気主任技術者はもちろん、ビル管をやられている方などなど。
あとは、ブレーカーを触るかもしれない人。
うーん………意外と思いつかないなぁ。
まぁ、電気は危険なので電気をまったく知らない人は受けておいたほうがいいかもしれません。
「何をいまさら」
って感じかもしれませんが、これを受けておかないと仕事できないレベルでなんも出来ないので受けておくことをオススメします。
資格者証は講習機関によって様々です。
カードタイプのところもあればラミネート加工された紙だけのところもありますし、手帳タイプもあります。
私は持っていた安全衛生教育手帳に書き込みをしてもらいました。
↑汎用品だとこんなの。
私のは会社名が入っています。
今回はこのくらいにしておきます。