久しぶりの講習系資格な感じがします。
大学を卒業し、会社に入り、10年は経っていませんが、ふと考えてみると会社の行事などを除いて純粋に定時で帰るという行為をしたのは多分両手で数えるくらいしか無かったと思います。
それが普通なのか、普通ではないのかはわかりませんが、社会人ってそんなもんなんですかね?と思う今日このごろ。
ということで、なんとか金曜日に有給が取れたので、念願の小型移動式クレーン技能講習に行ってきました。
会社からお金がおりなかったので自費となりました。会社の金額援助項目に入ってるのに。
まぁいいや。資格は一生モノなので。
結構前に取っていたのですが、書くのを忘れていました。
基本情報
場所は、nextPCT東京教習時です。
IHI技術教習所の名前が変わっただけで、いつもの場所です。
株式会社 nextPCT 東京教習所
↑リンク貼っておきますね。
東京メトロ東西線の、東陽町駅と南砂町駅の間くらいにあります。どちらの駅から行くにしろ、徒歩だと15分くらいかかるので時間には余裕を持っていきましょう。
近くに昼飯を食べるところがありません。
朝、買っていくか、平日or土曜日であれば、現地で500円でボリュームのある弁当が買えるので、それを買ってしまうのがオススメです。朝イチに弁当のチケットを買っておかないと届けてくれません。忘れると、1時間の休憩時間の中で、片道15分歩いての昼飯探しの旅の始まりです。
※日曜は弁当の販売がありません。また、実技の会場には持ってきてくれません。
私くらいのIHI技術教習所ハードユーザーレベルになると雨でも原付で行くようになります。
駐輪場タダですし、それが最適解な気がします。
料金的には、35000円でした。
私は、玉掛け技能講習を持っていたので、時間数が少し短くなりました。
持っていないと38000円です。(令和4年度時点では)
受講時間は、玉掛け技能講習無しで、20時間、玉掛け所持者で16時間です。
座学が3時間と、実技が1時間短くなるそうですが、実技はぶっちゃけ時間数変わらなかったです。
生徒がクレーンをある程度動かせるようになってきたら、順番待ち時間の間に合図について教えていました。
何ができるようになるの?
一応、法律の文面を確認してみましょう。
つり上げ荷重が1トン以上5トン未満の移動式クレーンの運転の業務については、小型移動式クレーン運転技能講習を修了した者を当該業務に就かせることができる。
はい。
そもそも小型移動式クレーンってどんなのよってハナシ。
だいたいの方が思い浮かべるのは………
↑搭載型トラッククレーン
通称、ユニックなんて呼ばれています。
ユニックっていうのは、古河ユニック社の製品名です。
水上オートバイの事を、川崎重工業の登録商標であるジェットスキーと読んでるような感じ。
あと、お婆ちゃんがプレステの事を、任天堂の登録商標であるファミコンと読んでるような感じ。
後者は何か違うって?
講習ではどのようなことをやるの?
講習は、3日間です。2日が座学で残りの1日が実技でした。
座学については、特に難しいことはありません。
筆記試験についても常識的な事+教本でマーカーしたところが出ます。
テストについても特に問題はないはず。
この講習で難しいのは実技です。
クレーンの操作自体に慣れていないというのもありますが、その中でも難しいのは…
↑操作部を見ていただくとわかる通り、レバーがいっぱいある。
そジブの上下と左右、ワイヤーの巻上げ巻下げのレバーなど操作を行うレバーが多く焦ると混乱してしまうということ。
それを覚えて、試験の制限時間内にパッパと手際よく操作するのはなかなか難儀だったりします。
↑難易度はさながらアーマードコア
練習すれば、ある程度慣れるのですが、試験などでテンパると、ド忘れしてしまうことがあります。
ぼく「あれ?んー…これ?このレバーだっけ???」(レバーグイー)
ウィーン…
ぼく「あっあっ…ちがう…あっ…」(レバーストップ)
荷物ブラブラ………
良くあるハナシである。
みんな最後までそんな感じでしたよ。
スムーズに終わらせていたのは、8人くらいのうち、1人か2人くらいでした。
なので心配しなくて大丈夫です。みんな数時間の練習でそんな上手くはできません。
操作方法を紹介しようと思ったのですが、小型移動式クレーンのメーカーによってレバーの順番が違ったりするらしいので、やめときます。各教習所で教わるようにしましょう。
そして、操作している中でも一番の難関………振れ止め。
なかなか口で説明するのは難しいですが、ひもに五円玉を取り付けた催眠術師御用達アイテムを持ってみると、わかりやすいかもしれないです。
↑ヒモに取り付けたユラユラと揺れる物体。それをどう止めるか…
なんでもいいですけど、ひもに何かついているものを、ユラユラと揺らす。そのユラユラを止めようとするには、揺れている方向と同じ方向に手を移動させれば揺れは収まっていきますでしょう。
持ち手(クレーン)を同じ方向に移動、つまり揺れている物体と同じ速度で移動させれば揺れは収まっていきます。
実際に体験してみればよくわかります。
ヒモにつけた五円玉をもったまま歩いてみましょう。
歩いて、いきなり止まる。
そうすると、手に持った五円玉は慣性の法則に基づいて、自分の前に飛び出し、ユラユラと揺れることでしょう。それを止めたい。さてどうするか?
自分の前に出た瞬間に、手を五円玉と同じスピードで伸ばしてみると、揺れは収まります。
それをクレーンでやりたいというハナシ。
言葉にすると難しいですね。
クレーンだと、振れ止めの操作の事を、追いノッチとか追い越しとか言います。
なんで”追い”なのかというと、吊っている物体が慣性の法則でクレーンを追い越してしまう。それをクレーンで追いかけて揺れを抑えるからです。
揺れが発生する原因は、風などの要因もありますが、主に急な動作をしてしまう事です。
例えば、ーがレバーを倒す・が止めるとすると…
ーーーーーーーー・
という操作をしてしまうと、・の段階で、いきなり止めてしまうと、吊っている物体がクレーンを追い越して揺れが出てしまいます。
という事は、一度荷物を追い越させて、それを追いかける動きをすると、振れは止まります。
先生のおじいちゃん的に、口で言うと、「ウィーン、ウィン や」とのこと。
ーーーーーー・ー・
ウィーーーン・ウィンや。
目標の少し前のところでレバーを戻す→吊っている物体がクレーンを追いかけてきて、追い越す→追い越していく物体と同じ動きになるようにチョットだけレバーを倒してあげる。
そうすれば、揺れは収まっていきます。
まぁ、なんでもいいので、ヒモを手でもってユラユラしてみるとイメージはつかめます。
イメージがつかめても、クレーンの操作となると上手くできないもんですけどね…
そもそも揺らさなければいいんですけどね。揺れが大きくなっていくと試験では減点になっていきますから、気を付けましょう。
”時間オーバーの減点”の方が”揺れの減点”より少ないので、多少時間がかかっても、そもそも物体を揺らさないように、ゆっくりゆっくり操作する方がよかったりします。
クレーンは油圧で動くので、レバーを操作してもなかなか電動のように反応良くついてきてくれません。最初はイラっとしてレバーをいっぱい倒して早くやろうとするのですが、動き出すと意外と早くなってしまうもので、いきなり止めると揺れが出てしまいます。
最初は操作のコツをつかむのは難しいと思いますが、急にレバーを倒すのではなく、我慢して一定に倒すようにしましょう。
これさえ克服できれば、何という事はないのですが、これがムズイ。
でも受講者は全員合格できていたので、なんとかなるもんです。
とりあえず、焦らないように、テンパらないように、失敗しても落ち込まないように最後までやり切ればなんとかなると思います。
それ以外は特筆して難しいと思う点はありませんでした。
まとめ
という事で、なんとか小型移動式クレーンを操作できるようになりました。まぁ、自分ではなかなか操作する機会はないですけど、あると便利かもしれないですね。
いずれはTOKIOのリーダーでも目指してみますか…
でも城島リーダーは移動式クレーン運転士の免許なんですよね…技能講習だと制限がありますが、免許だと扱えるクレーンは無制限。
↑これはあこがれる。
これまで受けてきた実技のある技能講習系の資格の難易度としては…
ガス溶接>>>>小型移動式クレーン>>>>フォークリフト>>玉掛け
といった感じでしょうか。
なんとなくのイメージですけどね、結構難易度高めでしょうか。やはりクレーンの操作にクセがあるのが難しい要因の一つだと思います。
資格証はこんな感じ。デザインはIHIの頃から代わり映えしません。
↑IHIの名前はもうどこにも入っていないです。
個人的にはIHIって入っていたほうが好きでした。もしかしてブランド志向?
↑そんなこんなで、あと2つ欄が空いています。これは、床上操作クレーンと高所作業車を取れということでしょうか………
床上操作クレーンは会社から補助でないしなぁ…
高所作業車はもう特別教育受けてるし………うーん…悩ましい。
↑なーんて思っていたら、この記事を書いているのは年度も変わり令和5年度。目標資格も無いのでとりあえず10m以上の高車(技能講習)取りに行けと言われました。圧倒的に気が乗らない…
是非、小型移動式クレーン技能講習とセットで持っていてほしいのが、玉掛け技能講習の資格。
玉掛け技能講習の取得記は、下記のリンクより。
玉掛け作業技能講習を受けてきたよって話 - アラサーおにいさんの備忘録
玉掛けとは、クレーンのフックに荷掛けができるようになる資格。「え?そんな作業に資格が要るの?」と思うかもしれませんが、なかなか重要な資格なのです。
だって、フックへの荷掛けが知識が無くて不十分である場合、その荷物を落としたら…うーん怖い。そりゃ数メートルとかなら大丈夫でしょうが、数百キロという物体を数十メートル持ち上げる、タワークレーンなどでは怖いですよね。
なので資格が必要なんです。
玉掛ができるようになれば、自分がクレーンを操作しても良いし、誰かがクレーンを操作してもいいし、自分で玉掛けしてクレーンで持ち上げても良いし…作業の幅が広がりますね。
そんなこんなで、小型移動式クレーン技能講習に行ってきたという話でした。
今回はこのくらいにしておきます。